2010年5月12日水曜日

ヤンキース優勝リングをGET! と リングの歴史

すごいでしょー!



って僕のじゃないですけどね(笑)

先週の金曜にヤンキースのフルタイム・スタッフがやっとこさリングを受け取りました。
その日のスタジアムツアーの時にヤンキースのスタッフらが嬉しそうな顔して、手に箱をもって上から降りて来るので貰ったんだな、と思ってたらその通り。
自慢の写真を3人からもらったので載せときます。選手と全く同じですね(色々と噂がありましたが、職員はそう伝えられたそうです)。選手のを間近に見てないんで何とも僕には言えませんが。
ちなみに保険用の価値は10000ドル(100万円)、こういう高価なギフトをもらった場合は所得税を払う必要がありますが(ヤンキースからでなくスタインブレナー・ファミリーからのギフトということになってるようです。)、それは4000ドルに対して個人が払う義務があるそうです。(セントルイス・カージナルスが優勝した06年の時はチームが職員に対し彼らがリングの税金を払える分だけ昇給を与えたそうです。)

ちゃんと名前入りね。
このやろー。


顔は出したくな いらしいんで(笑)デスクの上に箱がいっぱい並んでますが全部リングです。
もらえるのは2009年1月の時点でフルタイムの職員のみ。(なので当然、広報だった広岡さんや松井の通訳だったロへリオももらえますね。)
パート、インターン、当然僕みたいなindependent contractorも貰えません。
部門によって規定が違うようで一番の下の方に当たるチケット・セールスは3年はヤンキースでフルで働いてないとダメだそうです。
あるチケット・セールスの人は貰えるはずでしたが、直前にクビなりました。
既にオーダーはされてたんでリングは何処かにあるはずですが。。。どうするんでしょうねえ。
まあ彼にとっては悪い事をしてるのをみつかったんで仕方ないんでしょうけどねえ。(リングを売って金にするよりも儲けただろうけどw 何をしたかは言いませんがヤンキースのチーフ・オペレーティング・オフィサーのロン・トロストは法的手段も考えてるようでそうなったらヤバいでしょうけどね)

で、下のが選手が貰ったやつね。
計3.55カラット、119個のダイアモンド。大きなサファイアもついてます。

Tradition(伝統)がリングの横に入ってるのはいつもの通り。逆側は普段はPrideなんですが、去年のチームを象徴してUnity(結束)に変わってるのが大きな特徴。

あとは70年代以降どのチームが勝っても「WORLD CHAMPION」の文字が正面に入る事がほとんどでそれが優勝リングってイメージになってるのですが、1999年がそうだったように正面はNYロゴだけなのも珍しいです。
99年は最低1999と正面にありましたが、今回は年度すら正面に入ってません。

普段は最低NYロゴの中のダイアモンドの数は優勝の回数(99年は25個、2000年は26個という様な感じ)でしたが今回は全く意識されてません。。。。あれだけ27回目を目指せって言ってたのに。。あ、歴代のリングは下に載せてありますので。

かなりカッコいいですがOver the Top(やりすぎ)という感は拭えませんね。
まさにBLING(デカくて派手なリングのこと)です。

で、松井とスイッシャーがいたずらをされて開幕戦の時のリング・セレモニーで受け取ったのが下のおまけのリング。今年のオープン戦の最終戦にファンに配ら れたヤツですがよく出来てますね。こういうリングはよく配られますが一番出来がいいのでは。



で、ちょっと自慢ですが。。。

僕がヤンキースから貰えるリングがこの下のやつです。

これはヤンキースもしくはヤンキースタジアムのフルタイム以外のスタッフやフルタイムのスタッフの家族、球団としての友人向けなどに渡されるか、リングを作るコストの原価か(それ以下)で購入(ヤンキースがかなりを肩持ってるみたいですね)できるものです。選手の家族とかにはまた別のがあるのかもしれませんが、これかもしれません。

僕としてはスタジアムツアーはもちろんですが、一部のコーポレート・リレーションとかプレミアム・セールスなどでヤンキースにそれなりに貢献はしてるとはまあ思いますが、連絡があった時は嬉しかったですね。パートタイマーであるツアーガイドとかはみんな何か貰えるのかやきもきしてる中、日本人に関してのツアーの仕事がある時に貰うだけの僕に何かあるとは思ってませんでしたから。
emailで上のデザインと申込書のコピーが送られて来たときはへっ?と一瞬思いました。emailの転送に加えて味気無く、「これ見て」と書いてあったのでまた自慢されてるのか?って思いましたよ(笑)

実際の申し込みには本物の申込書1枚がリング1個に必要。建前としてはスタッフは自分の家族用などに何個でもオーダーはできるようですがさすがにみんな遠慮してるよう。ある人は22枚申込書をくれと言って断られたらしいですし(笑)
選手やスタッフへのホントのリングも一枚一枚にオーナーのサインが必要らしいですが、このリングでもやはり売って欲しくはないので厳しいみたいですね。

ヤンキースは過去全ての優勝リングをBalfour(バルフォア)という会社に作ってもらっているのですが、もちろんそこのデザインで一般には出る事はありませんし販売されることもないです。別に宝石としては小売りがあったとしても800ドルのレベルだそうですが、希少価値があるものなんで嬉しいですね。

上のデザインもここに張っていいのか微妙なんで悪用しないように(笑)
オリジナルのデザイン画はサイドが「Pride」から変更になりちゃんと選手と同じ「Unity」になったんですが、それが入ったこのデザイン画はあまり誰にも渡されてないんで。
名前はさすがにデザインには入れられませんが刻印は彫ってくれました。

サンプルの写真ね。

このデザインは選手のものとかなり違いますが、下のリングの歴史に書いたように「World Champion」が正面に入っているクラシックなオールドスクールなリングデザインなんでみんな結構気に入ってますね。女性にはペンダントのオプションもありました。
来月の終わりには届くらしいんで楽しみです。

はい、たいしたことではないですがちょっとだけ自慢でした(笑)
アメリカのスポーツ好きとしては優勝リングってのはやはり憧れはあるんで。

ちなみにダイエー・ホークスも99年の日本一と2000年のパリーグ優勝リングをBalfourに作ってもらってますね。他にもNFLのジェッツ、ジャイアンツ、カウボーイズなどに多くのメジャーリーグのチーム、NHLのレンジャースとかもそうですね。

http://www.balfour.com/


これがそこのウェブサイトです。
昔はアメリカ東部に本拠地があったんですが、今は買収されてテキサスにあります。高校/大学卒業や大学入学のクラスリング/カレッジリングとかアメリカでは普通のことなんですがそういうのを作ってくれます。
自分の草野球リーグで優勝したらそれようにチャンピオン・リングを作る事も可能ですね。

これは友人が所有してる1977−1978年のノン・フルタイム・スタッフ/家族/友人リングですね。2009年の方が上ですな(笑)




★リングの歴史

まず誤解が一番あるのはリングはリーグから球団や選手に配られるのではなく球団がワールドシリーズ優勝などの報償として選 手や職員に渡すものです。リーグから渡されるのはトロフィーになります。

http://wsrings.stadiumpage.com/


1926 年のカージナルスの優勝からは常にリングを球団が選手らに配るようになりました。
それまでは金時計とかピン、カフリンクみたいなのが多かったのかな。

基本はスカウトから裏方までなんらかがもらえますがその時の球団の方針次第。トロフィーも選手や偉い人には小さいのがもらえたりもします。
選手に は報奨金もあり、それの割合もリングも誰に渡すかはプレーオフのロスターに入った選手達が通常決めますね。選手はほんのちょっとでもその年にメジャーでプ レーしてればリングは貰えるのが普通。井川慶はヤンキースにまだいますがメジャーで一度も昨年投げてないので貰ってないはずです。その年全くプレーしてな くてもベテランで長くチームに貢献した場合はリングや報奨金も渡される場合もありますね。
ちなみに取材をするメディアにもピンは配られたりします。(それは優勝のでなくWシリーズ出場の時のね。試合を取材してる時に貰えるもの)

★ヤンキース


1927年の時が始めてリングを渡した年ですね。1923年の初優勝時は金時計でした。1930年代から1950年代はデザ インがすべて全く一緒(他のチームが優勝時もほとんど同じですね。74年のA'sがはじめてチームロゴを正面に入れてます)。
1953年のみ5連覇(49-53年で史上最長連続)のために、5が入ってます。
選手として史上最多で10個も持ってるヨ ギ・ベラもこれは珍しいのでお気に入りで、それと殿堂入りのリングの2つはよく着けるそうです。
ちなみに全部自分でもってるのでなく、自分の子供が小さいときに順番に今年もらえるリングをあげると約束してホントにあげていったそうです。毎年まず間違いなくもらえると確信があったのがすごいと思いますね。実はワールドシリーズに出るだけでリングはもらえます。リーグチャンピオンのリングになってちょっとモノは落ちますが、それも含めればプレー した18年(1946年のデビュー年を除けば17年)で14個のリングをもらった事になります。
上記のように年号が違うだけでデザインが一緒なら別にあげてもいいかなって気にもなります(笑)
ヨギはジーターにオレは両手全部埋められるからお前はまだまだだとよく言ってたようですが、ジー ターもやっと片手ですから如何に無茶苦茶くなことかわかります。
ちなみにヤンキースで1932から1948年まで内野手としてプレーし、三塁コー チとして1947年から1968年までいたフランキー・クロセッティ (Frankie Crosetti)は23度もワールドシリーズに関わり16個のリング(選手としては7個)を持ってますね。これが合計では最多です。

77 年と78年のは現役中シーズン中に飛行機事故で亡くなったキャプテンの捕手サーマン・マンソンのコレクションからで売れば相当な値段になるでしょうね。1000万円どころじゃないです。選手でなくても100万円以上は優に行きますから。

最近では96年が一番人気ですね。真ん中に一個大きいのが入ってるのもいい。
この不況で色んなアスリートもかなり影響を受けた様で野球に限らずこの数年は非常にリングがマーケットに出回るそう。買いたい人はチャンス ですよ(笑)
98年は横に125勝50敗。Best Everと入ってます。プレーオフも合わせてですが確かにホントに強かった。選手もみんな負ける気がしなかったと言ってましたがあんなチームは見た事ない です。こうやって特別な年は色々とデザインを変えたりもしますね。
ちなみに99年のサイドにはワールドトレードセンターのデザイン(正確にはそう見えるだけかもですが。4本の高いビルのようなものがほられてます)があったりもします。

昔のスポーツイラストレーテッド誌に 載ったジーター。4つでもすごいですが5つ目をついに。


★レッドソックス
左が04年で右が07年。個人的にはソックスのデザインが好きですね。

1918 年のレッドソックスのみが何も報償なしだったらしいです。ワールドシリーズに出場するのを選手らが拒否するくらいに揉めた結果、なにもなしだったようで。次に勝てるのは86年も後とは誰も思ってなかったからでしょう けど。。。
2004年の時も警備のスタッフの一人が貰えると思ったら貰えなかったと嘆いてファンを辞めたとかいう話もありました。。。(この時は 86年振りだったのでかなり多くのリングをボソックスは渡しましたが彼は1000時間働くという規定に足りなかったらしいですね。彼に言わせれば同じ様な立場かそれ以下の時間しか働いてないのも貰ってるから怒ってるようですが。足りないスタッフは金時計をもらったらしいですが)
それを言ったらヤ ンキースの2000年の時はフルタイムのスタッフ全員に配らなかったらしく一部は文句を言ってたらしいです。その時にそのうちの一人の奥さんがチームに呪いをかけたから優勝できなくなったなんて話もありました。
今年は全員に配りましたけどね。新球場になってからスタッフが増えたので相当な数ではあります。

04年のときは86年振りなんでみんな欲しかったのもあり、一般ファンもリングを購入出来ました。あまり販売するなんてことはないんですが、話題になったのが値段。2999ドル。30万円。実際買った人がどれくらいいたかは知りませんがヤンキースでも 10万くらいまでだったら言ってたファンはいましたね。。
もちろん本物にはほど遠いもので、それが下の部分の写真ね。自分の名前を入れられたのは悪くないですね。
本物の方にも入ってましたがサイドにはGreatest Comeback in Historyと入ってます。ヤンキース相手のALCSで0勝3敗から逆転でワールドシリーズに行った事を言ってますね。

デーモンが昨日言ってましたが、レッドソックスとヤンキースの優勝リングを両方着ける時もある、多くの人ができることじゃないって。
たしかに両方持ってるのは他にほとんどいませんね。04と09はデーモンだけ。07と09はエリック・ヒンスキーだけ。04と96、98、99,2000を持ってる珍しいのは投手のラミロ・メンドーサ(好きな投手でした)。98年にヤンキースでメジャーデビューしちょっとプレー したマイク・ローウェルが貰ったかは定かではないですが、多分そうなので98と07を持ってるのは彼だけですね。遥か昔はあり得ないのでこれだけじゃないですかね。
ソックス、ヤンクスどちらでもスターだったのはデーモンだけと言っていいでしょう。さすがそう他にはいないキャリアの持ち主です。

個人的には2008年のNYでのオールスター ゲームのパレードの時にブーイングと野次を浴びせるヤンキースファンにジョナサン・パペルボンが07年のを見せつけてたのが印象的(下の写真)。当時はボソックスの勢いが勝ってたのでそれには黙るしかなかったんで。
★メッツ
86年のレニー・ダイクストラのもの。上に書いたように金に困って売った人の一人です。
オークションで56000ドル(560万円ほど)になったそう。
個 人的には好きですね。青がいいです。
ちなみに2000年のサブウェイシリーズの時のNLチャンプのリングはMETSのNYロゴが正面に入ってました。
またメッツの優勝リングが作られる日は来るんでしょうか。。。

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